カンフーハッスル対ハッスル〜泥沼の戦い〜







 全国松竹・東急系にて2005年1月に公開が迫っている、
カンフーハッスル(配給:ソニー・ピクチャーズ)という香港映画がある。これは少林サッカーの製作・主演・脚本・監督を務めたチャウ・シンチー(周星馳)による最新作であるのだが、実はこの映画が、公開を前にして試写会などで非常に不穏な乱入騒ぎ・トラブルが相次ぎ、現状無事日本での初日を迎えられるのかということが懸念されている。 これは、実にゆゆしき事態である。



 私は日本の少林サッカーファンの中でも結構上位に位置するのではないかと思う、劇場鑑賞回数11回を誇る少林サッカー教徒である。大体、なんら関係ないのに全ページの右上にいるパンダが少林チームのユニフォームを着ていることからも、私の少林サッカー好きっぷりがわかっていただけるだろう。エチオピアやジンバブエを少林サッカーTシャツを着て歩いた旅行者はさすがに私だけではないだろうか。
 ということでそんな私がこの騒動について気をもむのは当然であるが、他のファンのためにもここで今回の一連のトラブルについてまとめ、ひとつのレポートという形に残しおさらいすることにした。


 さて本題に入るが、元来映画というものは製作・配給・興行とそれぞれ専門の会社が行っており、それぞれ契約書を交わし各種権利・契約金などを明文化 して、公開まで滞りなくことが運ばれるのが正常な状態である。
 しかしこのカンフーハッスルの場合、途中でそのどの部分にも属さない
悪いやつが、上映を阻止しようと企んで試写会やイベントに乱入を繰り返しているのである。一体カンフーハッスルに何が起きているというのか!?
 ※以下の内容は会場に居合わせて体験したわけではなく、各種新聞・webサイトの記事を筆者が引用してまとめたものです。





 ことの起こりは10月24日、「ハッスル6」というイベントの直後のことだった。ちなみにハッスル6とは……








 そうそう、まずみなさんはこの人物を知っているだろうか?





柔道世界選手権3連覇
全日本選手権7度優勝
バルセロナ五輪95kg超級 銀メダリスト

 
小川直也






 彼はなんと柔道を始めたのが高校生になってからという非常に遅いスタート、それでいて全日本学生柔道選手権を
大学1年の時に制覇してしまうという、神がかり的な才能を持った柔道家である。残念ながらオリンピックでの金メダルこそ取り逃したものの、引退後彼はプロの格闘家となり、アントニオ猪木と初代タイガーマスク佐山聡という2人のカリスマに才能を認められ、格闘団体UFO、橋本真也との遺恨試合、プロレス団体ZERO−ONEやPRIDEへの出場などを経て現在まで飛ぶ鳥を落とす勢いの活動を続けている。
 上の写真ではまだ幼さの残る表情の小川であるが、プロ格闘家となった今、その面影は完全に消え、厳しい格闘人生を乗り越えた
漢(おとこ)の姿、以前とは違う成長した姿を見せ付けている。




↓成長を遂げた小川

























 成長した・・・
のか??






 いや、外見的な成長がどうこうよりもここでもっと重要なことは、これから述べるように、とても残念だが彼が格闘系雑誌その他の記事で
「暴走王」というニックネームで呼ばれ、その呼び名通りの乱暴な人間になってしまったという事実なのである。

 現在彼が日本中で行っているパフォーマンス「ハッスルハッスル!!」は本年度の流行語大賞の候補に選ばれるほど有名であるが、そもそもその「ハッスルハッスル!」は橋本真也や高田延彦総裁との
プロレスイベント「ハッスル」を宣伝するためのポーズであるということはあまり知られていないようである。


















1.身勝手な怒り








 去る10月24日、そのハッスルというプロレス大会の第6回目が開催され、その試合後の記者会見で事件は起こった。
 上の表情を見ればわかるように、試合前後のレスラーというのは精神が高ぶり非常に殺気立った状態にあり、顔なじみの記者でさえ恐怖を感じさせられたり、時としていきり立った選手に暴行を受けたりすることがある。
 そんな時、……
ああ、なんということだろう!! 
 
たまたま会見場のすぐ目に付くところに貼られていたわれらがカンフーハッスルのポスターを、小川が偶然にも発見してしまったのである!!








 ハッスルを看板に今の格闘路線を歩んでいる小川。その彼がカンフーハッスル、ハッスルをネーミングとして使用した映画の広告を見て、果たして黙っていられるのだろうか? ごたごたが起きなければいいが……




 しかし、
その心配は現実となった!!!







スポーツナビより
『小川は、このポスターを見て「オイオイオイ、誰に断ってハッスルって使ってんだよ! どう見ても(ハッスル6のポスターを指差しながら)こっちが本物だろ!?」とギョロ目をひん剥いて激怒!! ポスターを剥がすとビリビリに破り捨てて「気分悪りぃ」と捨てゼリフを残して会見場を後にした。』




左:激怒してポスターを破る小川


下:無残にも引き裂かれたカンフーハッスルのポスター






 な、なんてことだ……

 それが、
それが大人のやることか!? メダリストのすることか?? オリンピックの精神とはなんぞや!!!
 ただ名前が一緒だっただけじゃないか。別に周星馳は悪意を持ってこの名前をつけたわけではない。前作少林サッカーから、2年もの歳月をかけ脚本から一人で練り上げ、彼の精魂、力を注いで創られた力作である。そんなシンチーの心血を注いだ作品を、『まがい品』と呼びポスターを破くという
暴挙に出るとは……。

 現場で彼の行動を止められる者は一人としていなかったようだが、インターネット上でこの暴挙に怒りをあらわにした人達がいた。少林サッカー公式サイトに集うシンチーファンである。
 彼ら、彼女らは掲示板でその小川への激しい憤りをぶつけた。公式サイトとは思えないような、小川への
罵詈雑言が並ぶ荒れた掲示板。

「小川さんてこんなヒドイ人だったんですか!? どれだけ私たちがカンフーハッスルを楽しみにしてたと思ってるんですか(怒)」 「こいつなんなんだ・・・。小川なんて元々嫌いだったけど、少し調子に乗りすぎなんじゃないか?」 「小川は絶対あとで痛い目に遭うよ。別にこいつにシンチーやカンフーハッスルが否定されたところでなんの影響もないけどね」 「あなたにそんなことする権利があるの!? 誰がハッスルはあんたのもんって決めたんだよ!!」 「この人の神経を心底疑います。大丈夫かこいつ?」

 中には冷静に「ハッスルという言葉はもともと『hustle』という英語の動詞・名詞であり、パクリなどと言われる筋合いのものではない」と学術的に小川を非難する教授や、「この行動は映画会社が宣伝のために企画したものであるから、そんなにムキになってはいけない」と他のファンを諭す者もいた。


 宣伝……


 ええい、
そんなことどうでもいいんじゃ〜!!!
 とにかく小川のこの暴走は許せん!!!! 他人の作品のポスターを破るとはなんという常識知らずの人間なんだっ!!!!




 しかし、暴走王の小川のことだ。ポスターを見ただけでこれだけの乱暴を働くということは、もし本人の姿を見たら……。小川は格闘家でありプロレスラー、乱入や乱闘はお手の物である。この後、周星馳本人の来日が近く控えている。このまま小川がおとなしくしてくれていればいいが……


 そして、このオレの不安はやはり的中し、シンチーの来日を迎えてハッスルは
さらなる遺恨・事件を生むこととなったのである。


















2.乱入




 10月30日。六本木ヒルズで第17回東京国際映画祭が開催された。そしてそこで特別ゲストとして登場したのが来日中の周星馳であった。
 もちろんカンフーハッスルの試写・アピールを兼ねたものであり、同時にさらにこのイベントを華やかにするためにアリーナでは劇中で登場するダンスユニットが観客を盛り上げ、見事なショーを繰り広げていた。



←華麗なダンスショーの後、インタビュー、写真撮影に入る我らがシンチー!(左)






 さて、イベントも佳境に入り、シンチーがその後の会見や写真撮影の準備をしていた……事件が起こったのはその時だった。









「オイオイ、誰だ!? 勝手に『カンフーハッスル』を名乗ってるヤツは?  あん!?  お前かコノヤロー!?」















 ん? なんだこの乱暴な声は?

















 ……。






















来た〜〜〜〜〜〜っ!!!!

お、小川だっ!!! 小川が乱入して来た!!!!









 まさか
最も恐れていたことが現実になろうとは……。


スポーツニッポンより
『暴走王・小川直也(36)が、香港スターのチャウ・シンチー(42)に因縁をつけた!30日に東京・六本木ヒルズアリーナで行われたシンチーの監督・主演映画「カンフーハッスル」の記者会見に乱入。「ハッスルはおれのもんだ。公開させねえぞ」と食ってかかった。
 かねてタイトルに不快感を示していた小川の実力行使。チャウが控え室に下がったのをいいことに、ブーイングの中、ハッスル・ポーズをかまして悠然と引き揚げた。だが、チャウも再登場して「誰にも邪魔させない。絶対に上映させる」と対抗。配給会社も「(乱入は)噂では聞いていたが、本当に来るとは…」。来年1月15日の公開はどうなる?』







 
ハッスルはおれのもんだ。公開させねえぞ。








 
……な、なんという傲慢な態度なんだろうか。このイベントは、シンチーとカンフーハッスルのためのイベントであるはずだ。そこに乱入して来たどころかその格闘家としての体格を利用し、高い位置から「公開させねえぞ」と凄み暴力的脅しをかける。これは明らかに脅迫罪である。なぜかステージのセンターに立ちマイクを使ってやりとりをしているということはさておいて、たかが自分の売り文句と同じ言葉を使っている、それだけで公開を邪魔しようとするとはなんて暴虐な奴なんだ!! 絶対に許せねえ!!! 大体、チャウシンチーにむかってコノヤローとはなんだ!! 失礼じゃないかっ!!!

 そういえば掲示板で「これは配給会社が小川と組んだ宣伝である」と書いていた人がいたが、上の記事を見てくれ。
配給会社の人「噂では聞いていたが、本当に来るとは…」と言葉を詰まらせて絶句しているではないか!!! 配給会社の人もきっと小川の乱入は知らなかったんだよ!!

 思うに、これはもう完全な威力業務妨害である。そもそも小川がハッスルという単語を商標登録しているかどうかが問題になると思うのだが、今のところそんな話は聞いたことがないし、たとえそうだとしてもこんな形ではなく、弁護士を通じてチャウシンチー本人ではなく製作会社に訴状を送るべきなのである。
 刑法第233条 「虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。」 同じく第234条 「威力を用いて人の業務を妨害した者も、前条の例による。」
 上記にあるように、小川のやっていることは
3年以下の懲役に値することなのである。この場で警察を呼ばれなかったのはシンチーの海よりも広い寛容な心によるものであるが、ただだからといって泣き寝入りはどうかと私は思う。映倫とはまた違うと思うがそういった管理機構へ仲介を頼んだり、配給会社、六本木ヒルズなどと連携して小川を告発するなどの法的措置に踏み切ってもいいと思う。

 尚、今回その場を救ったのは、シンチーとカンフーハッスルを愛するファン達だった。

別の記事より
『小川が持ちネタの「ハッスル、ハッスル!」を披露するが会場内からは一斉にブーイング。シンチー・ファンのパワーに圧倒され、小川はすごすごと退散していった。』

 小川はファンの激しいブーイングを受け、
イベントにあるまじきとっても気まずい空気になり、この場は逃げ帰っていったそうだ。そして我らが周星馳も「誰にも邪魔させない。絶対に上映させる」と約束してくれた。小川はこのまま引き下がるのだろうか。それとも新たなる妨害工作に出るつもりなのだろうか? シンチー、あんな乱暴男に負けてはいけない。ハッスルはあんたと、オレ達ファンのものだ!!!

 さあ、今回はなんとか切り抜けることができたが、24日にはシンチーの再来日が控えている。私としてはどうかこのまま小川がカンフーハッスルとシンチーへの恨みを忘れ、次回の試写会が何事もなく、穏便に楽しく過ぎることを祈るばかりである。


















3.決着




  シンチーの2回目の来日となった11月24日、なんと5000人もの聴衆を集めた東京国際フォーラムには、またもカンフーハッスルの特別試写会を前にファンに囲まれる彼の姿があった。



←3週間ぶりに来日を果たし舞台挨拶中のオレ達のヒーロー・周星馳。






 大歓声でファンに迎えられたシンチーは、「ここでみなさんにお会いできて大変うれしいです」と、大スターとは思えない謙虚で素晴らしい挨拶で切り出した。今やジャッキーチェンを抜いて中国映画界の興行収益No.1の座を(もちろん少林サッカーで)持っている彼でも、こんなに大規模な会場、巨大なスクリーンを見たのは初めてだと驚いていた。
 「僕自身これが初めてのカンフーアクションなんです。だからアクションに注目して欲しい・・・」そんな言葉から始まり、そしてこれからいよいよカンフーハッスルのストーリー、魅力について語ろうとした、その時だった。

















「オイオイオイオイ!! ハッスルは俺のものだって言ってるだろうが!」


















 こ、この声は、まさか、まままさか……























お、小川だっ!!!!!

また小川が来た〜〜〜っ!!!!!!









 ああ、こんなことが許されていいのだろうか!? 1度ばかりか2度までも神聖な試写会場に乱入するなんて!!

 周星馳本人を迎えての貴重な試写会イベント。その貴重な2回のうち2回とも小川の乱入で妨害を受けようとは。ちくしょう・・・一体どういうつもりなんだ? そうまでして自分のハッスルを守りたいのか? それでいいのか銀メダリスト・小川よ!!!! ああ、こんな時は何もできない私の非力さが妬ましい。






 つーか
小川の後ろの女!!! 笑ってる場合か!! この状況の深刻さがわかってるのかおまえは!!!! イベント司会者のおまえがそんな態度でいいのか!?







 あと、もうひとつ、

































 
誰?



















 えー、どうやらこの覆面は、
ザ・グレート・サスケである。おそらくみなさんもご存知だろう、覆面をした岩手県議会議員、戦う県議グレートサスケだ。一体議員さんがこの庶民のイベントの場に何をしに来たのだろうか? なぜ小川と一緒に??

 まあサスケはさておき、小川はというと登場するやいなやずかずかと舞台の中央へ、シンチーのもとへ無遠慮に歩みよった。





「ハッスルは俺のもんだって言ってるだろ! 聞けよコノヤロ〜! こっちは命かけてハッスルしてんだ。勝手にハッスルを使うな!!」


















 く……たしかに、小川は今の格闘人生をハッスルに賭けている。当然肉体と肉体との激しいぶつかり合いの中で命がけでハッスルを守っているという自負もあるのだろう。背負っているものはたしかに大きい。しかし……しかしそれがシンチーが2年という歳月をかけて情熱を注いだ映画から「ハッスル」をはずすという理由になるなんて、やっぱりおかしい。小川の許可がなくては、世界中あらゆるものにつけられる固有名詞の中で「ハッスル」が使えないというのか??

 そして、小川と一緒に登場したザ・グレート・サスケ議員はシンチーに向かって言った。





カンフーケッパレなら許す。」














 ……。














 な、なんということなんだ……。

 私はもうこの国の政治家に対して絶望以外の感情が浮かんでこない。

 
本当にこれが岩手県の県政を担う議会議員の発言なのか? 小川直也の威力業務妨害に加担し全く同様にハッスルの使用を勝手に禁じ、今度はカンフーケッパレへの改名を強要している。しかも議員という立場を利用してだ。
 サスケ……落ちたものだ。これが東北みちのくプロレスをワンマンで経営し、全国区の知名度までみちのくとサスケの名を引き上げたあのグレート・サスケなのか? 
オレのファンレターに「あのベルトは私のものです! 必ず取り返します!!」と返事をくれた(実話)あのファン思いのザ・グレート・サスケなのか??

 だいたい、
カンフーケッパレってなんだ。意味がわからん。意味が(号泣)。

 
岩田県議会の議員のみなさんは、来期の議会でぜひこの問題を追及してほしい。あまつさえ県民を代表し覆面議員として全国区の知名度を持つ有名議員が、こうして黒い組織と癒着し一般市民が楽しみにしていたイベントを混乱に陥れ、一本の映画のタイトルの変更や上映禁止を迫るとは。もうこれは鈴木宗男元議員に勝るとも劣らない権力の濫用である。おまえこそザ・グレート・ムネオに改名すべきではないか!! 盛岡選挙区の、おまえに投票した有権者が泣いているぞ!!!



 ……ただ、シンチーさん。
 もしかしたら、ここが妥協どころなのかもしれない。オレ達は、
タイトルなんかどうだっていいんだ。ただ、ただあなたの作品が見たいんです。これで上映が行われるなら、これで許してくれるというのなら、カンフーケッパレと名を変えてもいいんではないですか? これもひとつの勇気です。決して負けではない。ほんの僅かな部分を捨てて、全体では勝利を掴むことができるんです。

 だが、そんな私の願いもうらはらに、周星は小川に向かってマイクを持った。その目は……戦う目である。まさか、まさかシンチーさん、
あなたはたったひとりでこの暴力団と戦うというのか? そうまでして、そんなにまでして……、自分の作品と、映画への情熱を守るために!!


 あくまで「ハッスルは使わせねえ!!」と脅しの手を緩めない小川に、シンチー(というか通訳)は言った。










「使っちゃったんです。どうすればいいですか?」















 
す、すばらしい。事実を事実と認め、全てをさらけ出し相手の意見を求める。今時そんじょそこらのスターには出来ない芸当である。マイケルジャクソンだって検事局に告発されてなお幼児好きをさらけ出せずいるのだ。しかし、この返答に小川はどう応えるか。あくまでハッスルを外させることにこだわる彼に、付け入る隙はあるのか。小川と覆面議員の譲歩を少しでも引き出すことが出来るのだろうか??
 小川はおもむろにマイクを掴み取り、吐き捨てるように言った。

















「だったら百歩譲って映画を見てやるよ。その代わり、映画がつまらなかったら、ハッスルは外せよ!」




















 おおおおおおおっ!!!!!

 これはまたすごい展開だ!!!!

 なんとあれほどまでに強引で譲らなかった小川が実際に映画を観ることに、しかも「つまらなかったらハッスルは外せよ!」と言っている、これは裏を返せば「おもしろかったらハッスルはこのまま使用してもよい」ということではないか。


 ということで、
異例のハッスル査定試写会が行われる事となった。


 小川とサスケは観客席の中央に陣取り、カンフーハッスルのハッスル度を査定することとなった。そしていよいよ上映が始まる。私たちファンが出来ることは、ただシンチーの作品を信じることであった。





 上映時間は1時間43分。
 小川は何を見て、何を考えたのだろうか。













 そして、カンフーハッスルの上映は終了した……。

 上映後、シンチー、そして小川、サスケが舞台に上がる。会場に集う5000人全員が小川の言葉を固唾を飲んで待っている。果たして査定の結果は……小川はシンチーをどう評価したのだろうか。
 遂に小川が口を開く。













 そしてこのあと事態は急展開を迎えることになる。


















ハッスル公式サイトより

『試写会終了後、ステージ上で「楽しんでいただけましたか?」と挨拶する周星馳。「小川さん、どうでしたか?」と続ける。
 すると目頭を押さえたサスケと今にも泣き出さんばかりの表情の小川が、静かにリングに向かう。
そして大きな声で「すいませんでした!」と叫び自ら頭を下げたのだ。』






以下、デイリースポーツより

『小川は「ありえね〜のキャッチ通りハッスル度100%。すいません。ありえねぇ映画だった。数々のご無礼お許しください」と土下座で謝罪。』






再度ハッスル公式サイトより小川のコメント

「ハッスルの名に恥じない映画でした。キャッチフレーズ通りありえない出来事が起きる、ハッスル100%の内容です。今までの無礼申し訳ありませんでした。ファンのみなさんも申し訳ありませんでした」


















土下座をする小川とサスケ。それに応えるシンチー。美しい……ああ、涙で目が……













 そして、
『すっかり和解した3人、揃って「カンフ〜、ハッスル!ハッスル!」を披露。これをお気に召したチャウ・シンチーは「帰国したら、ひろめます」。またこの場で、小川氏が12月24日の「ハッスル ハウス」ではザ・グレート・サスケ氏が「カンフーハッスル仮面」となり闘うよう任命した。』

































 
「カンフー、ハッスルハッスル!!!」



    
↑こいつは余計だろ



























 小川がカンフーハッスルのポスターを破いていたあの日、そして初めて試写会に乱入して来た日、
誰がこんなハッピーな結末を予想できただろうか。そう、これが、シンチーとカンフーハッスルのパワーなのである!!!






















 ……これで、今回のカンフーハッスルに関する騒動は終わりである。私のつたないレポートで、シンチーと作品の魅力がみなさんに少しでも伝わったならと思う。最終的には、小川とも和解が出来て非常によかった。このトラブルは逆に彼らの素晴らしさを証明したようなものである。これで無事カンフーハッスルの公開を邪魔するものもいなくなった。さあ、みんなも映画館に集合だ!! ありがとう、カンフーハッスル!! ありがとう、チャウシンチー!!!


カンフーハッスル対ハッスル〜泥沼の戦い〜 完 




























 
……。




























 え? 大人たちの宣伝工作に踊らされてるだけだって?




























 好きで踊ってるんだよ!!!

 ほっといてくれ(涙)!!!!!!




















 しかし……ザ・グレート・サスケは
「カンフーケッパレなら許す」と言うためだけに最終日に登場したのだろうか。なんだか気の毒な役回りである。というかある意味おいしい。おもいっきり最後笑顔だし。


オールアバウトジャパン  ハッスル公式サイト カンフーハッスル公式サイト






































 え〜、ちなみに、カンフーハッスルは原題が「功夫(クンフー)」で、もともと
ハッスルとはなんの関係もないようです。わざわざこのゴタゴタのために日本の配給会社がハッスルをつけたような気が……



 ハッスルさいこー







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