登校拒否                               







少年が部屋に閉じこもっている。

父の声:「おーい、みつる、父さんだ。入るぞ。」ガチャッ

父:「みつる、母さんから聞いたぞ。もう三日も学校休んでるらしいじゃないか。見たところどこも悪くなさそうだなー。いったいどうしたんだ?」

みつる:「うるさいなーほっといてくれよ。」

父:「そうか。そういえばおまえミニスカポリスがAV出てたって知ってる?」

みつる:「しらねーよ!それよりおまえ父親だろー、本当にほっとくなよ!」

父:「いやーわりいわりい。」みつるにおもいっきりビンタ。

父:「バカヤロー!ほっといてくれとはなんだ!!」

みつる:「いきなりかわるなよ!」

父:「何で休んでんだ!いってみろ!」

みつる:「なんでもねーよ!」

父:「言えねーのか?」

みつる:「・・・」

父:「おい、この写真を見てみろ。おまえの母ちゃんの不倫現場だ。これをばら撒かれたくなかったら・・・」

みつる:「ちょっとまて!やり方間違ってるよ!あんたも被害受けるんだぞ!ばら撒かれてもいいのかよ!」

父:「だめだ!お願いだ。それだけはやめてくれー!」

みつる:「ほらな」

父:「はー。とにかく、理由を言ってみろ。・・・なんで言えないんだ?・・・どうしても言えないのか?たとえ俺がおまえの本当の父親じゃなくてもか?」

みつる:「余計いえねー!し、そうだったの?本当の父さんでしょ!」

父:「いいから早く言え!」

みつる:「でも・・・」父、刃物をちらつかせる。

みつる:「わかったよ。いうよ。言えばいいんだろ。父ちゃん、実は俺、同級生に・・・いじめられてるんだ」父さん耳をふさぐ。

みつる:「おい!逃げるな!ちゃんと聞けよ!父親だろー!!」

父:「え?」

みつる:「だから、同級生に、」

父:
「あーー」

みつる:「ガキみたいなことすんな!毎日クラスの奴らに、いじめられてるんだよ。」

父:「そうか・・・たしかになー、おまえ見てるといじめたくなるもんな、おらおら。」みつるに暴行をくわえる。

みつる:「やめてよー・・・っておい!!なにやってんだよ!!」

父:「いや、すまん、つい・・・」

みつる:「つい・・・じゃねえだろ!だからいじめが怖くて学校いけないんだよ!」

父:「うーん、そうだったのか。でもな、おまえ、いじめられてやられっぱなしじゃないのか?ちゃんといじめられたらいじめられかえさないと。」

みつる:「いみわからん。」

父:「いいか、心をもっと強くもてよ。おまえの気持ち次第だぞ。たとえ殴られたって、それを気持ちいいと思えば・・」

みつる:「そういう意味なの?変態みたいなこと言うな!」

父:「なんだと!おい!お前変態に向かって父親とは何だ!」

みつる:「逆だよ!」

父:「いいか、お前俺を馬鹿にする分にはまだいいよ。だがな、具志堅ティナを馬鹿にするのは許さんぞ!」

みつる:「してねーだろ!懐かしいなー。」

父:「もういいから学校に行け。」

みつる:「嫌だ」

父:「そうか、行ってくれるか。」

みつる:「行くっつってねーだろ!もういいよ!学校なんてやめたいよ!」父、みつるに思いっきりビンタ。

父:「馬鹿野郎!・・・ふっ、父さん初めてお前に手をあげたな。」

みつる:「何回も殴ってるじゃねーか!!」

父:「いいか、そんなことで学校やめるなんて何事だ!社会に出ればな、もっとひどいイジメがたくさんあるんだぞ!父さんだってちょっと前まで毎日毎日会社でいじめられてたんだ!」

みつる:「えっ、そうなの?そんで父さんどうしたの?」

父:「昨日で会社辞めたよ。」

みつる:「やめてんのか!!おまえそんなんで説教できんのか!」

父:「みつる・・・明日から一緒にフリースクールに行こう。」

みつる:「もういいよ。」

二人:「どうも、ありがとうございましたー」
                                          終