〜ロンリー香港ディズニーランド(前)〜





 最近、
香港にディズニーランドができたという。オレは数ヶ月前に東南アジアのネットカフェでそのニュースを見てから、いつか中国に入国したら香港に渡り、ディズニーランドで思いっきり遊びたいという希望を持って旅をして来た。それだけが旅を続けるモチベーションだった。
 そして実際に香港まで来ている今、その熱い気持ちはまだ続いているかというと、
もちろん行く気満々である。たとえオレ1人だろうとも。
 ……止めるな。
止めてくれるな。たしかに、あわよくば日本人宿で「香港ディズニーランドに一緒に行ってくれる男性を探している一人旅の美人女性旅行者(沢尻エリカ風)」を見つけて同伴出来ればという期待はあったが、どうやらそういう生き物の存在は都市伝説だったらしく、現実には香港ディズニーランドに行きたい日本人女子は最初から男連れで来ていやがる。ちくしょう。せっかくハイパーメディアクリエイターに見えるように靴墨を顔に塗ってガングロに変装していたのに、無駄な苦労だったか……。

 もちろん、念の為男の旅行者にも一緒に行かないかと声をかけてみたのだが、
全員に断られた。これはおそらく、オレと2人でディズニーランドになんか行ったら他の男性旅行者からの焼きもちと嫉妬の集中砲火を浴びることになるからだろう。かといって宿の人間を全員誘っていきなり多人数で押し掛けるのも奥さん(ミニー)に迷惑だろうし、こうなったらもう、一人で行くしかないじゃない。行くしか……、ないじゃない。
 だからオレは、ディズニーランドの公式サイトからチケットを予約した。
一人分だけ。これで、当日お客さんが多くて入場制限がかかるようなことになっても予約があるので大丈夫だ。オレは、やり手の客だ。
 そしていよいよ、
夢の国訪問前日の夜。もちろん、オレは本気だ。部屋の中であまりにもウキウキして漏れる笑みも隠さず、時々喜びが抑え切れずにキャーキャー♪と金切り声を上げてしまったため、年上のルームメイトの方々が心配して話しかけて来た。



「作者くん、何がそんなに楽しいの?」


「えっ? 楽しそうに見えました?? いやだなあ。なんだか恥ずかしいなあもう」


「いいから、どうしたの?」


「え〜〜、どうしようかなあ〜〜。言っちゃおうかな〜〜。
やめようかな〜〜」


「別に言いたくないならいいけど」


「明日、ディズニーランドに行くんです!!! 僕ひとりで!!!!」



「えええええっっっっっ!!!! ひとりでっっっ????」



「そうです。でも寂しくなんかないですよ。
だってそこでは夢の国の住人たちが僕を出迎えてくれるのですから」


「キミさあ、悪いことは言わんからやめといた方がいいと思うよ。マジで。絶対辛くなるって」


「あ〜〜〜っ(笑)! もしかして、
うらやましいんでしょ?? 先を越されて悔しいんでしょ??? (腕組みをして)ふふん、そうやって『辛くなるって!』とか言って不安を煽って断念させようとしているんでしょうけどおあいにくさま。もうオンラインでチケットを購入して、カード払いも済んでるんですから!!」


「もう買ってあるの!? わざわざ予約までするとは……。そこまで行きたいなら別に止めないけどさ……辛いと思うぜ絶対……」


「じゃあなんか僕だけ楽しむのも申し訳ないんで、帰って来たらすぐに写真をパソコンに取り込んで見せてあげますよ!」


「いるかそんなもんっっ!!!!」


「まったく素直じゃないですねー。じゃあ僕は、明日早いんで寝ますね! 晩安〜(おやすみなさい〜)!!」


「…………」



 そんなふうにオレは、しかし、おやすみを言ったはいいが、
ワクワクで胸いっぱいのためにその晩はあまり寝られなかったのである。オレもまだまだ、可愛いとこあるなあ。

 さて、
翌朝はおもいっきり早起きして(爆)、宿を出て颯爽と地下鉄の駅へ。さあ、いよいよですぞ(笑)!
 香港ディズニーランドまでは地下鉄をやりくりして行けるのだが、途中の乗換駅で「ディズニーランド行き」の電車がやって来ると、オレは思わず
「ヤ〜ン! かわいい〜〜〜っ(両方のこぶしを顎の下に置き体を左右に振りながら)!!」と、感無量で無意識のうちに尻を突き出しツイストしてしまっていた。その電車は、なんとズラッと並ぶ窓の形が全てミッキーマウスなのである!!
 さらにさらに、乗り込んでみてますますビックリ! 車内の壁際にはディズニーキャラクターたちのブロンズ像がガラスケースに入って設置されているし、窓どころか、
吊り革までミッキーの形をしているのだ!! すごすぎる……。こんな電車を走らせてしまうなんて、香港はなんて懐が深いんだろう。もうここまできたら香港自体、香港全部が夢の世界のような気がしてきた。ディズニー関連のものはまあ子供や女性向け限定の夢かもしれないけど、それだけじゃなく香港には他にも成人男性向けの夢だって、例えばエディソンチャンのハメ撮り流出写真なんかあれはもう全世界の男にとって夢の世界の出来事だぜ? 今それを言うなボケッッッ!!!!!





(純粋な心に戻って)
きゃーーー!! ミッキーー!!






 その名もずばり「ディズニーランド駅」で下車。同じ電車から降りたった大勢の人々に混じって、空想の世界への道を歩く。すると……、なんだか……、嬉しいはずなのに……、
えもいえぬ寂しさがオレを包むではないか。
 なんだ。周りのはしゃいでいるカップルや家族連れの姿を見たら、
突然ものすごく惨めな気持ちになってきたぞ。おかしい。これから夢の国へ行くんじゃないか。みんなの表情は晴れ晴れとしているじゃないか。なんでオレの心にはどんよりと黒い雲がかかり始めているんだ(涙)??



 おおっ。来たっ。オレのせいでどんより曇り空。





 とりあえずチケットを受け取りに行かないとな……。おっ、あそこの窓口だね。オレはチケットブースに向かうと、スタッフのおねえさんに予約番号を書いたメモを手渡した。するとさすがディズニー、あっと言う間にコンピューターで照合が行われ、
オレは目出たく大人1人分のパスポートチケットをゲットすることができた。

 …………。

 あの、おねえさん。
今、チケットを手渡しながらオレのことかなりじっくり見ましたよね? 必要以上に見ましたよね?? 一応笑顔は笑顔でしたけど、明らかに無理して笑っているのがわかりますよ。いやいや、こっちだって30年も生きてるんだからそのくらいわかるっての。あなたのその目の水晶体が、「1人でディズニーランドに来る男ってどんな顔してるのかしら……。うわっ、こいつかっ! 楽しいのかね〜男1人で来て……というより、不気味だよね。なんかちょっとその行動、人として気持ち悪いわっ……」って語ってるぞ!!! 失礼じゃないかあんたっっ!!!

 せかい〜じゅ〜う〜だれだ〜あ〜て〜♪ ほほえ〜め〜ば〜なかよ〜し〜さ〜♪

 よし、
じゃあ開園の列に並ぼう(気を取り直した)。やっぱり新築だけあって凄い人だ……。早く来てよかった。


オレの後ろの行列




 オレのすぐ前に並んでいるのは、おそらく地元香港の若いカップルである。男が園内の地図を広げて、お互いの顔がくっつくぐらい2人で近づいて「最初はどれに乗ろうか〜。あれもいいね〜これもいいね〜〜」なんてことを話している。彼らはきっと、ディズニーランドに来るのが生まれて初めてなんだろうな。そして、好きな人とアトラクションを回るのが楽しみでしょうがないんだろうな。そして、
後ろにいる1人で来ている日本人が「死ね、死ね、死ね……」と自分たちのことを呪っているなんてまったく気付いていないんだろうな。
 いや、
ジョークですよジョーク。そんなわけないじゃないですか。僕は常に自分以外全員の幸せを祈り続ける男ですから。自分が合格したせいで他の人が不合格で悲しむのを見るくらいなら、自ら不合格を選ぶ男ですから。そういうバカな男ですから。不器用なんですよ。どうしても悪にはなれないんです。笑ってやって下さい。

 ということでいよいよ開園時間。香港ディズニーランドに
怒濤のごとく突入である!!!
 ちなみにここから先、写真はたくさん撮ったが旅行記への
掲載は控える。その事情は大人ならわかってくれるだろう。おそらくディズニーランドの訪問写真は個人ブログで思い出として載せるくらいならギリギリセーフではあろうが(厳密に言うとアウトですよ)、この旅行記はなんとなく「ただの個人ブログです」と強く言いきることも出来ない微妙な立場なので、オレのポリシー、触らぬ神に祟りなし。もし写真を掲載して巨大企業の偉いお方に掲載料を請求され、「そんな固いこと言わないでくださいよ〜。ほら、一緒に歌いましょう! せかい〜じゅ〜う〜だれだ〜あ〜て〜♪ ほほえ〜め〜ば〜なかよ〜し〜さ〜♪」となれなれしく迫っても、こればかりは微笑んだくらいでは仲良くしてくれそうにない。その状況を解決するのは、笑顔ではなく、金だ(夢のない世界)。

 それはともかくまずは小学生並の開園ダッシュで定番中の定番、スペースマウンテンへ。
ギャーーーー!! うわーーーーーーーーーー!!! たのしーーーーーーーーー!!!!!
 
おえ〜〜〜〜〜っっっ(涙)。

 ……うう、
気持ち悪くなった。昨日全然寝れなくて、朝ごはんも食べてないから激しく酔った(号泣)。おおお〜〜〜、フラ……フラ……。
 しか〜し!! 
作者、ただいま宇宙より帰還しました!! では、次のアトラクションへ向かうであります!!! ←バカ

 次は、映画「トイ・ストーリー」をテーマにしたシューティング型アトラクション、「アストロブラスター」だ。定員3名の戦闘機型の乗り物に1人で乗って、レーザー銃を使い敵のロボットを撃ち、撃破ポイント数を競うのだ!!
 ちなみに、東京ディズニーリゾート公式サイトのアストロブラスターのページには、「さあ、仲間と力を合わせて、悪の帝王ザーグから宇宙の平和を守ろう!」と書いてある。僕には、
力を合わせる仲間はいないけどいいですか?? 頑張ります。1人だけれど頑張って敵を倒すようにしますから、許してくれますか?? 1人でも、いいですか???
 こちとらイチャイチャきゃーきゃーと騒ぎながら戦う不謹慎な輩どもと違い、喋る相手もいないしゲーム世代なのでとにかく射撃に集中し、2丁のレーザー銃で撃っているカップルの
2人分の合計点数よりも高得点を叩き出してやった。見たか。オレのおかげで宇宙の平和は守られたんだぜ。オレがいなかったら宇宙はどうなっていたかわかるか? てめえらみたいな生半可な気持ちで守れるような狭さじゃねえんだよ宇宙は。チャラチャラしやがってそこのくそカップルが……。もっと真剣にやれよっっ!!!! 歯を見せるんじゃねえよテメエっっ!!!!

 とりあえずざっと宇宙の平和を取り戻したところで、次に向かうのはスペースマウンテンと並んで香港ディズニーランドのビッグアトラクションの2トップジャングルクルーズだ。ちなみに、ここにはEチケットレベルのアトラクションスペースマウンテンとジャングルクルーズ以外は存在しない。カリブの海賊もスモールワールドも、ホーンテッドマンションもない(予定ではその後続々とできるそうですが)。なにしろ、ディズニーランドの
端から端まで10分もあれば歩けてしまうのである。シンボルである眠れる森の美女の城も非常にこぢんまりとしている。ディズニーランド・パリの眠れる森の美女と比べたら、こちらの美女は安宿に寝かされている気分であろう。おそらく、切実に心から「早く起こしてくれ」と願っているに違いない。
 ……え? なに? 
今はEチケットとかDチケットとかそういうの無いの?? そうだっけ? Eチケットが何枚綴りかになってて、どのアトラクションに使うか真剣に悩んだりするんじゃないの?? 「ビッグ10」のチケットなくなっちゃったの??? や、やばい。相当長い期間ディズニーランドに行っていないことがばれてしまう……。

 まあそれはともかく、2トップのアトラクションに午前中から行ってしまったら後はどうするんだという意見もあるが、こうなったら1日だけで全てのアトラクションとショーをコンプリートするという、
世界でこのディズニーランドでしか出来ない試みにチャレンジしたいと思う。
 さて、「つかもうぜ! ゴールデンボール!」(盗作)と「摩訶不思議アドベンチャー」を歌いながらアドベンチャーランドに進入すると、ジャングルクルーズの入り口がなんと3つに分かれている。それぞれの入り口には屋根から看板が下がっており、「英語」「中国語」「広東語」の表記がある。つまり、これはボートに乗って「うわっ! 吹き矢だ! みんなよけろっ!!」などと臨場感たっぷりに叫ぶスタッフの人が、どの言語を喋るコースかということを示しているのだ。……吹き矢とか無かったっけ。
あまり覚えてないんだよ。しょうがないだろ、前回オレがディズニーランドに行ったのはEチケットがある時代なんだから。
 オレはもちろんどのコースを選んでもガイドの説明にはついていけないだろう。せめてもうひとつ、
「茶魔語」のコースでも作ってくれれば。「ともだちんこのみなしゃ〜ん、今日はぽっくんの操縦する船を選んでクリましてありがたまき〜ん! では発進ぶぁ〜い!」なんて説明なら良く理解出来るのに。
 とりあえず英語の列に並んで待っていると、後ろから中国本土の空気を漂わせる、髪テカテカの7・3分けオッサンおばさんグループがやって来た。この人たち、
どう見ても英語の列じゃないよな。1500%の確率で中国語の入り口から入るべきだよあんたたち。
 案の定、いざ船に乗る段になってキャストが彼らに
「ここは英語ガイドの列ですけどいいんですか?」と確認すると、オッサンは「なんだと! そんなの聞いてないぞ!! それならそうとどこかに書いておけよ!!」と因縁をつけ、「入り口に書いてあるじゃないですか!」「見てないぞそんなの!!」「看板があるでしょあそこにっ!!」「あんな小さく書かれてもわかるか!!! もっとわかりやすくしろ!!」というような揉め事が繰り広げられた。あの看板は、わかりやすいと思うぞ……。
 このように自分の不注意を全て棚に上げてスタッフに文句をつけるのもさすが世界の中心が自分だと思っている中華人民の方々だが、ディズニーランドのキャスト(しかも若い女の子)が一歩も引かずに言い返しているのも凄い。
東京ディズニーランドでは決して見られない、ゲストの夢を壊すシーンだ。表に出てやってくれよそういうのは……。

 ボートに乗ってジャングルへ繰り出すと、早速ナイル川を下ることになった。川辺にはオーディオアニマトロニクスでまるで本物のように動くアフリカ象の姿が見える。他にもライオンやシマウマやキリンやカバやアフリカに住む部族の人々がやはりまるで本物のようにリアルに動き鳴き声を……。
 オレ、
全部アフリカで生で見たんだよな……。キリンなんて普通に長距離バスの車窓の景色に本物がいたし。部族の人々とも、色々と個人的に立ち話をしたからな。成人の儀式でライオンと戦った話なんて臨場感あって感動したぞ。ナイル川も、スーダンからエジプトまで30時間かけて下ったし。
 ああ、こういうことを考えていると、
自分がちょっとアフリカに行ったことがあるからって自慢しちゃって、我ながらいやな感じ……。でも、恐竜とかじゃなくて動物のロボットをわざわざ見るのもなんかなあ……。演技派船長さんの小ネタも早口だからあまり理解出来ないし。
 オレは周りではしゃぐ老若男女をしり目に、喋る人もおらず楽しくもなく
ただ一人無言でじーーっと座ってクルーズを終えた。 …………。 虚しい……。

 さて、そんなこんなでそろそろ昼時である。腹減った。よし、今日はせっかくの夢の1日。貧乏旅行のことは忘れて、
豪華ランチを食おうではないか。オレは意気揚々と園内地図を見ていくつかのレストランの前まで行ってみたが、どうも全体的にファンシーすぎて1人で入り辛い。だって、こんな愛の溢れるファンタジックなレストランに男一人でメシ食いに入ったら、ある種の事件だぞ。
 でも、ダメだ。腹が減りすぎている。ポップコーンでごまかすなんて耐えられん!! 
もうヤケだ!! 食うは一時の恥、食わぬは一生の後悔!!!
 オレが昼食を摂ることを決意したのは、「コーナーカフェ」という名の
ピンクを基調としたかわいいカフェ&レストラン。昼真っ盛りのためそれなりの入店待ちの列が出来ており、またもすぐ前には香港人カップルがいる(※中国人と香港人の違いは、見た目のオシャレ度、洗練のされ方ですぐわかるのだ)。レストランのメイドさんはこれまたひらひらのエプロンを付けた愛らしい女の子であり、前のカップルが「ハウメニー(何名ですか)?」と聞かれ「Two(2人だよ)!」と答えて入って行ったのに続けてすぐオレのところにもポニーテールのキュートなメイドさんがやって来た。



「ウェルカム! ハウメニー?」


「ああ、アイアム……、
アローン……



 
アローンアローンアローンアローンアローンアローン…………

 オレとメイドさんの頭の中そして2人の間の空間には、
「アローン」の言葉が何度も何度もこだましていた。
 「alone」。この言葉は、英語が苦手な人でも誰でも知っている初歩の単語であろう。たしか、中学生の時に習った言葉だ。しかし、英語の授業で「alone」を学習してから今まで15年。
知らなかった。aloneがこんなにも辛い言葉だったなんて。
 そしてオレは、カフェのちょうど真ん中にある、小さな丸テーブルに案内された。おそらくどこのレストランにもあるだろう。窓際や壁際の2〜4人用のテーブルとは違う、
混雑時にしか客が案内されないような、周囲から浮いた小さめの安っぽい席。そこにオレは案内された。
 周りのテーブルから囲まれている、中央の浮いた席。その席に、男が一人。めっちゃくちゃ、
めっちゃくちゃ目立つだろうがよっっ(涙)!!!! 明らかにさらし者じゃねえかっっ!! 夢の国のレストランなのにこんなにハッキリと現実を突きつけるんじゃねえテメエっっ(号泣)!!!!

 なんとも、周りの客はある程度おしゃべりや料理に気をとられているからいいとして、
ウェイトレスの視線が痛い。なにしろ、ウェイトレスのお嬢ちゃんたちは客を見ることが仕事だ。しかもさすがディズニー、人件費が相当投入されており、常時壁際でじっと立って「みなさん私たちのサービスに満足してくださっているかしら?」と店内のお客さんの様子を窺っているウェイトレスが何人もいる。ああ食い辛いったらありゃしない(号泣)。
 それでもオレは、60香港ドルのコースを頼み(ディズニーランドに来た時ぐらい贅沢をさせろっ!!)、せめて
日本国民として恥ずかしくないように上手にナイフとフォークを使い、マナーを守って丁寧にチキンのステーキを平らげた。デザートのチーズケーキも、先進国民として恥ずかしくないようにナイフとフォークを使って丁寧に平らげた。……とはいえ、どうあがいても入店した時点で既に十分恥ずかしい存在なんだけどな。日本国民のみんな、ごめん(号泣)。
 60ドルといえば、中国本土のど田舎で食べる中華料理の10倍以上の値段だ。そんな大金を払っているのに、
どうしてオレはこんなにランチを心から楽しめていないんだろう。
 元気を出そうぜ。
 
午後はきっと楽しいことがいっぱいあるぜ!!!
 しかし、ここまでで知らず知らずのうちに
恥ずかしさに対するかなりの耐性が出来てしまったオレは、この後さらなる無謀な恥の世界へ猛進することになってしまうのであった……。








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